自分なりの人生のどん底を見て思ったこと
〜底まで落ちるのも悪いことばかりじゃないと思う話〜
こんにちは。社会ドロップアウト歴6年のきなこです。
ストレス社会の現代、メンタルに大きな負荷を抱えてる方も多いのではないでしょうか?
うつ病などの精神疾患の患者は世界中で増加していて2030年には「健康な生活に影響を及ぼす疾患」第1位になると予測されています。
コロナウイルスの影響で社会が目まぐるしく変わっていますので、もしかしたらもう少しペースが早くなるのではないかと思っています。
私も6年前に「神経症性抑うつ状態」と診断され退職し、それからずっと引きこもり状態です。
その当時の私は「辞めること」は「逃げること」であり「私なんかを雇ってくれてるのだから会社に貢献することが私の存在価値である」という思考になっていました。
今思えば「辞めて良かったな」と思いますが、当時の私は自分を責め、存在価値がわからなくなり、人との付き合い方が分からなくなり(今も分かりませんが(汗))生きている意味も分からなくなり、それから6年間、何だか良く分からない人生を歩んでいます。
自分基準ではありますが本当に落ちるところまで落ちたという感覚です。
現在でもどん底から上がってなく底をウロウロしている状態ですが、どん底まで落ちたことで気付けたことがいくつかあります。
今日はそのお話をさせていただきたいなと思います。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。
1 人の弱さがより分かるようになった
以前の私は「自分がされて嫌な事は人にはしない」「思いやりを持って行動する」 「人の気持ちを考える」など一般的な道徳は出来ていると思っていました。
「自分は良い人」だと思っていたのです。
でもどん底まで落ちたことにより、それが全く出来てなかったと実感しました。
自分の自信の無さから、人と比較して勝っている所を探し、マウンティングの様な行為をしていた記憶もあります。
弱い者の気持ちを分かっていたようで全然分かっていなかったのです。
今となっては本当に恥ずかしいですし、その愚かな自分に気付けて本当に良かったなと心から思います。
2 小さな幸せで満足するようになった
全てなくしたことにより、今までの自分の価値観を捨てれて「ご飯を食べれることの幸せ」 「綺麗な水を飲めることの幸せ」 「屋根がある所で寝れる幸せ」と「当たり前の様で当たり前ではない」小さな幸せに気づく事が出来ました。
今の時代、自粛生活を体験し、その小さな幸せに気付いた方も多いのではないでしょうか?
3 他人の事が気にならなくなった
私は以前、人に依存していました。人の目や評価ばかりを気にしていたのです。
ですがどん底に落ちて孤独になったことにより「結局自分の事は自分にしか分からない。他人に自分のことを分かってもらおうなんて傲慢だ。」 「意見が合わない人がいるのは当たり前」と思うと人は人、自分は自分という考えができる様になりました。
ですがこれは私が現在、完全引きこもりでほぼ人と会わない生活をしているので、気持ちのコントロールができているだけかもしれません。
大多数の方が人と関わっていると思います。その中でこの思考になるのはとても難しいと思いますが、頭の片隅に上記の言葉を置いておくと、少しだけ感情をコントロール出来るかもしれません。
4 幸せの基準が下がり生きやすくなった
以前の私は人と比較して無いものを欲しがり「まだまだ足りない」と常に思っていました。
人と比較をして勝っていたら幸せを感じ、劣っていたら劣等感を感じていました。
自分基準ではなく他人基準で幸せを決めていたのです。
ですが2、3で書いたように「小さな幸せを見つけ」「他人の目を気にしない」ようにしたら人と比較する事がなくなり、自分基準で幸せを判断できるようになり、結果、少しだけ劣等感が解消できたように思います。
5 まとめ
以上、私がどん底まで落ちた経験から、その状況の中でも得たものについて書かせていただきました。
今はコロナウイルスの影響で様々な方が影響を受けており、私よりももっと苦しく厳しい状況に置かれている方も少なくないのかもしれません。
その様な苦しい状況下でどうにか頑張ってる方に伝えたい事があります。
偉そうに聞こえるかもしれませんが、どうかお許しください。
私は未だにどん底から這い上がる事ができずウロウロしています。
でもその「どん底をウロウロしているのも辛いことばかりではない」ということです。
先の見えないトンネルの中にいるかもしれませんが、無理してそこから抜け出そうとしないでください。這い上がろうとしないでください。
無理して抜け出そうとすると、それが出来ない自分を責め、失望し悪循環に陥ってしまいます。
私も一番辛い頃、早く這い上がらなければと思い「抜けだせないトンネルはない」 「頑張っていればきっと報われる」という前向きな言葉で、ポジティブに思考変換しようとしていましたが、結果、自分を苦しめるだけでした。
それができない自分を責め、頑張ってポジティブでいようとしていても先の見えないトンネルに絶望するばかりでした。
なので無理して向け出そうと思う事をやめました。何か光や希望が見つかるまで、もしかしたら見つからないかもしれないけれど、どん底で生きていこう!と腹を括ったのです。
どん底をウロウロするのが全く辛くないかと言われたら嘘になりますが、小さな幸せに目を向けて、その中でも出来る事を少しずつしていけば、どうにか生きていけました。
もちろん這い上がろうとする精神と体力に余力のある方には頑張っていただきたいです。
でもその力がなく、今の状況に失望、絶望し自分を責めてしまっている方がいらっしゃるのであれば、無理をしていただきたくないです。
勘違いしてほしくないのは「どん底から抜け出すな」と言いたいわけではありません。
ただ無理してどん底から抜け出そうとせずに、どん底をウロウロしていて小さな光が見えたらそこに向かって少しずつ歩いて行ってください。
その方が焦るよりも結果的に早く抜け出せると思うのです。「急がば回れ」です。
私は当時、前向きな言葉ばかりを見て「頑張らなければ」と思い、結果それができない自分を責めていたので、もし今の私が当時の私に声をかけるとしたら「無理して頑張らなくて良いよ。急がなくても少しくらいそこに長くいてもいいじゃん」と言いたいです。
コロナウイルスの影響で、今までの様な生活が出来なくなり、様々な将来の不安にかられている方も多いかと思います。
でも今までの「当たり前」が実は「当たり前ではなかった」という事実があり、そこを理解し、小さな幸せを見つけるようにすれば少し気持ちが楽になるのではないかなと思います。
少し長くなってしまいましたが、私の体験から同じ様な状況の方が「自分だけじゃない」と思って少しでも気持ちが楽になってもらえたらいいなと思って書かせていただきました。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
ストレスフルな現代社会、皆さまが少しでも心穏やかに過ごせますように。