アロマテラピー応用編 アロマオイル(精油)を薄める基剤(キャリア)について
〜肌に塗る時にアロマオイル(精油)を薄める植物油の種類〜
こんにちは。きなこです☺︎
これまで、アロマテラピーの記事に「原液は絶対に直接肌に付けないでください」「肌につける場合は”植物油”などで薄めてください」ということを書かせていただいていました。
「植物油」って一体なんなの?と思われた方も多いのではないでしょうか?
今日はそのアロマオイル(精油)を薄める際に使われる基剤(キャリア)の簡単な説明と、基剤(キャリア)として多く使われる「植物油」について少し掘り下げて書かせていただきたいと思います。
これを読めば、アロマオイル(精油)の効能を肌からも取り入れる事ができ、より高いアロマ(精油)の効果を期待できると思います。
興味のある方は最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
※目的の効能のアロマ(精油)や植物油があっても、個々でお肌に合わない場合もあります。
肌に使う際は必ずパッチテストを行ってください。
1 アロマオイルを薄める際に使われる基剤(キャリア)とは
アロマオイル(精油)の原液は成分濃度が濃く、炎症などのトラブルを起こしてしまう可能性が高いため、原液を肌に直接つけるのは絶対にNGです。
そんな時、肌につけることができるようにアロマオイル(精油)を薄める役割をしてくれるのが基剤(キャリア)と呼ばれるものです。
基剤(キャリア)は「植物油」の他にも沢山あります。
基本的なものとして、化粧水を作る際に使われるフローラルウォーターや精製水やグリセリン、アロマスプレーなどを作る際に使われる無水エタノール、アロマ入浴など水やお湯に溶かす際に使われるバスオイル、主に掃除の時に使われる重曹なども基剤(キャリア)として使用されます。
2 アロマオイル(精油)を薄める際に使われる「植物油」12選
今日は、アロマオイルを薄める基剤(キャリア)として使われる、代表的な12種類をご紹介したいと思います。
食用として馴染みのあるものも何種類かありますが、食用は不純物などが混ざっている場合があり、お肌を傷つける可能性があります。
トラブルを避けるためにも美容用の植物油を使用してください。
ご自分の肌質にあったものを選んで、ぜひ皮膚からもアロマ(精油)の効能を取り入れてみてくださいね。
※ベビーマッサージに使っていただけるオイルもありますが、精油を使用すると刺激が強すぎるので3歳以下の乳幼児には精油は使用せずオイルだけで使用してください。
乾燥肌〜普通肌の方
オリーブオイル
食用としても馴染みのある「オリーブオイル」
地中海地方では民間療法の薬としても使用されていました。
オレイン酸やリノール酸、ビタミンEなどを豊富に含み、高い保湿効果がありますので、シワや妊娠線予防などの乾燥対策に効果的です。
香り…かすかにオリーブの香りがすることもあります。
アボカドオイル
ビタミンA、E、Bやオレイン酸を豊富に含んでいるので保湿力があります。
オレイン酸には皮膚軟化作用もありますので、かかとや肘、膝の角質ケアにも向いています。
質感的に少し重たいので、気になる場合は他のさらっとした質感のオイルと混ぜて使用してください。
香り…アボカドの少し独特な香り
普通肌〜脂性肌の方
グレープシードオイル
ブドウの種から作られるオイルでリノール酸とオレイン酸が豊富に含まれています。
抗炎症作用がありますので脂性肌の方のニキビ対策にも効果的です。
さらっとした質感で、酸化もしにくいので比較的扱いやすい植物油です。
香り…ほぼ無臭
敏感肌の方
スイートアーモンドオイル
主な成分はオレイン酸、リノール酸、パルミチン酸で、オレイン酸の割合が多く、優れた保湿効果が期待できます。
また、刺激も少ないので敏感肌の方やベビーマッサージなど、幅広く使われています。
質感はトロリとした肌触りです。
香り…やや甘い香り
ピーチカーネルオイル
モモから取れる植物油でアプリコットカーネルオイルと成分が似ており、オレイン酸が豊富に含まれています。
刺激が少なく、皮膚の保護やかゆみの緩和に効果的ですので敏感肌の方の他にも乾燥肌の方の肌ケアにもおすすめです。
香り…無臭
老化防止(アンチエイジング)
月見草オイル
リノール酸やγリノレン酸が豊富に含まれており、肌の潤いと再生を助ける効果があります。
γリノレン酸は、加齢と共に体内で作れなくなりますが、脂肪酸の中で最も細胞内に取り込まれやすいので、体外から効率よく摂取することで、アンチエイジング効果が期待できます。
ただし、酸化しやすいオイルなので必ず冷暗所に保存するなど注意が必要です。
香り…ナッツに似た香り
小麦胚芽オイル
小麦の胚芽に含まれるビタミンEが豊富に含まれており、その他の主な成分はリノール酸、パルミチン酸、オレイン酸です。
優れた抗酸化作用でシワの予防や老化防止作用でアンチエイジング効果が期待できます。
酸化防止作用がありますので、他のオイルとブレンドして酸化防止として使用されることが多いです。
香り…穀物特有の香ばしい香り
※小麦アレルギーの方は使用を控えてください。
マカダミアナッツオイル
老化により減少するパルミトレイン酸を多く含んでいるのでシワやシミ、たるみなどの老化によるトラブルに効果的です。
べとつかず、さらっとした使用感です。
香り…かすかなナッツのような香り
ローズヒップオイル
バラの種子から作られたオイルで、オレンジの約20倍のビタミンCが含まれているため、美白やシミ、シワの予防や改善などアンチエイジング効果が期待できます。
香り…かすかに油っぽい香り
全ての肌質
アプリコットカーネルオイル
あんずの種から作られるオイルで、オレイン酸が豊富に含まれています。
アボカドオイルと同様、オレイン酸には皮膚軟化作用がありますので、肌を柔らかくしハリを与えます。
イボや皮膚のブツブツのケアにも効果的です、
肌に馴染みやすい質感が魅力で、低刺激なので敏感肌の方やベビーマッサージなどにも向いています。
香り…甘い杏仁の香り。ほぼ無臭のものもあります。
カレンデュラオイル
カレンデュラの花を他の植物油に浸して作られるオイルで、リノール酸とオレイン酸を豊富に含んでいます。
グレープシードオイルよりもオレイン酸の量が多く、肌の再生を助ける作用が高いので角質でごわつく肌、火傷や湿疹などのトラブルやニキビケアにもおすすめです。
火傷や湿疹などのトラブルにも効くというと刺激が強そうですが、とっても優しいオイルですので全ての肌質の方、子供から大人まで幅広く使っていただけます。
妊婦さんの妊娠、出産時のケアとしても多く使われています。
香り…スッキリとしたハーブの香り
ホホバオイル
酸化しにくく低刺激で肌質を選ばないため、赤ちゃんから大人まで幅広く使われています。
肌に似た成分で浸透力が高く、ニキビや吹き出物、皮膚炎や湿疹にも効果的なので赤ちゃんのおむつかぶれにも最適です。
液状ですが、油ではなくワックスに分類されます。
香り…かすかな甘い香り
3 薄めるアロマオイル(精油)の濃度について
アロマオイル(精油)を薄める際、(社)日本アロマ環境協会では1%以下の希釈を推奨しています。
アロマオイル(精油)の濃度が濃くなると刺激が強くなるので、初めて使う場合はなるべく薄い濃度から始めてください。
※敏感肌の方は0.5%から試してみてください。
計算方法の例
植物油50mlでアロマオイル(精油)の濃度を1%にする場合
(精油1滴は0.05mlとします。)
50×0.01=0.5
全部でアロマオイル(精油)が0.5ml必要。
1滴が0.05mlとすると
0.5÷0.05=10
植物油50mlに対アロマオイル10滴で濃度1%になる。
上記を例に、作る量と滴数を計算してください。
4 まとめ
基剤(キャリア)について知ると、無添加で自然な自分だけのスキンケアアイテムの手作りに挑戦できますよね。
化学物質の含まれていない、天然のものを身の回りに取り入れてみませんか?
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
ストレスフルな世の中ですが、皆さまが健康で心穏やかに過ごせますように。
※手作りスキンケアアイテムについては「自己責任原則」というものが前提になります。
使用する前にパッチテストを行い、異常が出たらすぐに使用をやめ、必要に応じて医師に相談するようにしてください。
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今日、ご紹介させていただいたオイルのリンクを貼っておきます。
基材(キャリア)や手作りのスキンケアアイテムに興味を持っていただけたら、選ぶ際の参考にしていただけたらなと思います。
※貼り付けてあるオイルはそれぞれ内容量が違いますので注意してください。
オリーブオイル
アボカドオイル
グレープシードオイル
スイートアーモンドオイル
ピーチカーネルオイル
ティスランド ピーチカーネルオイル 100ml ロバートティスランド ビーガン エシカリー 英国製
価格:2200円(税込、送料別) (2020/6/20時点)
月見草オイル
小麦胚芽オイル
ローズヒップオイル
カレンデュラオイル
ホホバオイル
何が合うか分からない方はこちらで試してみても良いかも知れません☺︎
遮光の保存容器を持っておくと便利です。